8月の薬草(No41-60)

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No 薬草名 薬効用い方 採取時期と調整法・成分
41 アカメガシワ(あかめがしわ)
薬効と用い方:

明治以前には、「切らずに治すはれもの薬」として用いられていた。
胃潰瘍:現在では、樹皮のエキスを原料とする治療薬が発売されている。
胃潰瘍に1日量1〜3gを200tの水で半量になるまで煎じ、毎食後30分ぐらいのときに服用する。
はれもの:乾燥葉2〜4gを煎じて、その汁で患部を洗う。
また、乾燥した樹皮を1日量2〜4g、水200tで1/2量に煎じて、1日3回、毎食後30分に服用する。外用と内用とを併用すると、より効果的。
採取時期と調整法・成分:

採取時期と調整法:
夏に葉または樹皮を採取し、日干しに。

成分:
葉、樹皮には、タンニンのほかイソクマリン類のベルゲニンを含んでいる。樹皮のタンニンの含量は約5%。

42 ツリガネニンジン(つりがねにんじん、沙参、シャジン)

薬効と用い方:

痰切り:
乾燥した根(沙参)をー日量8〜 12gとして200tの水で半量になるまで煎じ、毎食後3回服用する。苦みやえぐみがあるので、沙参の半量の甘草を加えるか、甘草のかわりに、茶さじ1杯の砂糖を加える。服用のときに、あたためて飲むとよい。
採取時期と調整法・成分:

調整法:
夏の終わりころに根を掘りとり、水で洗って日干しにする。秋に地上部が枯れたころに採取するのもよいが、乾燥しにく いので、気温が高く、乾燥しやすい夏のほうがよい。乾燥を早め るため、生のうちに薄切りにするか、こまかく刻んでから干す。 かびやすいので、保存にも注意。

成分:
サポニン、イヌリンを含む。
43 ホオズキ(ほおずき、酸漿、サンショウ、酸漿根)

薬効と用い方:

せき止め・解熱・利尿:
1日量として、乾燥した全草を3〜10g、水300tから半量に煎じて、3回に分けて服用する。

洗濯:赤く熟した実の汁ですすぎ落とす。ホオズキの赤みは無患子(ムクロジ)の皮か赤豆の粉ですすぐときれいになる。
採取時期と調整法・成分:

採取時期と調整法:
7〜8月ごろの開花中に、地下の根茎を含めた地上の茎葉をとって水洗いし、日干しにする。

成分:鎮咳作用のある苦味質フィザリン、利尿作用のあるフラボンのルテオリン。
44
ヨモギ(よもぎ)/艾葉(がいよう)、ガイヨウ
艾葉は別名ヨモギとも呼ばれています。「ヨモギ」の名は万葉集及び太言海によると「モ」とはモユルとの言味でよく燃えるくさ、すなわち「ヨモギ」と呼ばれるようになりました。ちなみに燃える草から「モグサ」と呼ばれています。  葉片が厚く柔靭で、表面に濃緑色が残り、背面が灰白色を呈し、絨毛が多く、苦いものを良品とします。 効能 :アトニーの臓器を活発にします。 血行を盛んにしアトニー性の諸出血に間接的に止血として働きます。 子宮出血および血便、吐血などに用います。灸をすることで経絡を刺激し臓器を刺激して自然治癒力を促します。安胎作用として冷えによる腹痛を治し、また流産を予防する働きがあります。

薬効と用い方:

喘息:
喘息には根(300g)を清酒(1.8g)に半年以上浸けたものを服用。  
冷え性 
止血 
食欲不振 
採取時期と調整法・成分:

採取の適期は 4月〜7月。
生の葉は よくもめば止血やかゆみ止めになり、また若芽の白い綿毛を 集めてお灸のもぐさに、成葉はいぶして虫除けなどに使えます。 採取は、葉を摘みます。

成分:
シネオール、アルファーツヨシ、多糖類、酵素、ビタミン、ミネラルなど。
45
キュウリ(きゅうり)

薬効と用い方:

暑気あたり:
キュウリもみを作り、両足の土踏まずに厚くあてがうようにはる。

利尿:
生食するとよい。

やけど:
果汁を塗る。七夕ごろ、ヘチマ水の要領でキュウリ水を作っておいて利用してもよい。
採取時期と調整法・成分:

成分:
苦い物質ククルビタシンCを含むが、栽培品種によっては、これがないのものもある。香気の本体はキュウリアルコールやスミレ葉アルデヒド。ほかに利尿作用のあるイソクエルシトリンを含む。

46 ゴボウ(ごぼう)/牛旁子(ゴボウシ)
キク科の越年草、ゴボウの種子を用いたものを牛旁子(ゴボウシ)と呼ぶ。 漢方では疏散風熱・去痰・止咳・解毒の効能があり、涼性の解表・解毒薬として風熱型の感染症や扁桃腺・麻疹の初期・咳嗽・皮膚化膿症などに用いる。ただし牛旁子には寒で滑利の性質があり、下痢気味の者には用いないほうがよい。 アメリカやヨーロッパではゴボウの種子を利尿薬として、また乾癬などの皮膚病に利用している。 日本の民間では生の根の汁を痰が咽に絡んだときや胃の痛みに用いたり、生の葉の汁を関節腫痛や腫れ物に用いています。

薬効と用い方:

はれもの・のどの痛み・むくみ:
種子を粉末にして、1日量8g9を3回に分服。
漢方では、種子を悪実と呼んで、はれものの薬にしている。煎汁をさかずき1杯飲めば、はれものの一つの口、2杯で二つの口が開いて治るというし、汕気、中風の妙薬ともいわれる。
採取時期と調整法・成分:

調整法:
秋によく成熟した種子をとり、日干しにする。

成分:
配糖体アークチン、脂肪油などを含む。
47 ヤブラン(やぶらん)

薬効と用い方:

滋養・強壮・催乳・せき:
1回量6〜10gを水300tで、1/3量に煎じて服用する。
採取時期と調整法・成分:

調整法:
秋に根の肥大部だけをとり、水洗いして日干しに。

成分:
べータジトステロール、粘液質。

48 ベニバナ(べにばな、紅花、こうか)
紅花(コウカ)は別名:紅藍花(こうらんか)・臙脂花(えんしか)ともよばれ、キク科の2年草、ベニバナの管状花の乾燥したものを用いたものです。漢方では活血・通経・止痛の効能があり、月経異常や腹部のしこり・打撲症・脳血管障害・お血による痛みなどに用いる。また、煎液には血圧効果作用や免疫賦活作用・抗炎症作用などが知られています。
薬効と用い方:

産前、産後、腹痛など婦人病一般:
紅花3〜5gを1日量として煎じて服用。浄血薬として、とくに婦人の血の道に繁用された。月経不順、冷え性、産後の腹痛、更年期障害などにも効き目があり、また、血行障害によるお血、腫瘍、打撲傷などにも効き目がある。
採取時期と調整法・成分:

採取時期と調整法:
ベニバナの、6〜7月ころ赤くなった管状花(かんじょうか)だけを採取して、風通しのよい場所で陰干しにして乾燥します。 このベニバナの乾燥したものを生薬(しょうやく)で紅花(こうか)といいます。
49 オタネニンジン(おたねにんじん、人参)
薬効と用い方:
オタネニンジンは、強壮薬の代表とされるもので精神的にも肉体的にも活力を増強して不老長寿、強精などを目的として利用されるが、体内の新陳代謝機能の増進や内分泌の促進、精神安定作用、中枢興奮作用などの幅の広い薬効が知られる。 とくに、副腎皮質ホルモンの分泌を促進する作用はホルモン欠乏症に外部からホルモンを与えるものと違って、体自身がホルモンを作る作用を助ける間接的な作用なだけに、薬としてのもっとも理想的なものである。 しかし、血色がよくて元気な人が飲用すると鼻血が出たり、頭痛となったりすることも知られる。元気な人は飲む必要が無いということです。 湯通しして調製した紅参(こうじん)は一部の成分が失われますが、高血圧気味の人や、老人、病弱な人には穏かに効きますので最適です。
採取時期と調整法・成分:
採集と調整:
本畑に移植して5〜6年生のものを9〜10月ころに掘り取り、水洗いして土を取り除き天日でよく乾燥させる。やや黄色がかった白色となるので「白参(はくじん)」という。日本薬局方での「人参」はこの「白参」をいう。 水洗いして湯通ししてから乾燥させるとアメ色になる。これは「紅参(こうじん)」といって薬効からも「白参」とは区別する。 1日5〜10グラムの刻んだ人参に0.5リットルの水で煎じ約半量にして、こしてから3回に分けて服用する。

ニンジンの主成分:
トリテルペノイド・サポニン(0.7-3%)、ギンセナノサイド類、アセチレン化合物、パナキサン、セスキテルペン
50 キキョウ(ききょう、桔梗根、ききょうこん)
薬効と用い方:
せきやたんが出るとき、のどの痛みの激しいとき、しわがれた声になったときにもちいる。
痩せていて体の衰弱が著しい人の場合は、キキョウの連用・多用は避ける。キキョウの葉や茎を折ると白乳液が出るが、この白乳液を山で漆(うるし)にかぶれたときに塗布する。白くて太いキキョウの根は、漬け物や山菜として食用にするが、アクが強いので根を流水中に数日間浸して、外皮を柔らかくしてから外皮を取り去って食用にする。 また、キキョウ根は漬物にして用いることもある。
採取時期と調整法・成分:
採集と調整 3〜5年目のものの根を、秋に花が終わり、地上部が枯れる頃から翌年3月頃までに掘り採り、細根を取り除き水洗いし日光で乾燥する。 キキョウの根は乾燥しにくいので、外皮をむいて乾燥させるか、細く刻んで風通しのよい所で干す。 これを生薬で桔梗根という。 桔梗根を粉末にして、1日量5〜6gを3回に分けて服用するか、刻んだものを5〜8gに、水0.5リットルを加えて、煎じながら約半量まで煮詰めたものをこして、1日3回食間に温めて飲む。 又、キキョウ2gに甘草2gを加えて煎じると、より効き目がある。 また、その煎液でうがいをすると、扁桃炎によるのどの痛みを和らげる。

成分:
根には「キキョウサポニン」という成分が含まれる。
51 エビスグサ(えびすぐさ、決明子、けつめいし)
薬効と用い方:
便秘、慢性胃腸病、消化不良、胃拡張、胃下垂、胃酸過多、胃アトニー、口内炎、黄疸、蕁麻疹、腎臓病、腎盂炎、脚気、糖尿病、膀胱カタル、婦人病、神経痛、眼病などに効き目がある。
慢性の胃腸病で常に便秘がちの場合:
決明子20〜25gを、0.7リットルの水を加え煎じながら約半量まで煮詰め、こして、お茶を飲むように随時服用。 濃いと飲みにくいので薄めて飲む。 下痢ぎみの場合はゲンノショウコを加えて煎じると良い。 肝臓を強くして、肝臓の働きをよくする作用があるので、慢性の肝炎や黄疸に利尿強壮剤として、また動脈硬化症など高血圧の場合にも同様に茶剤として飲用。 二日酔いの場合には、少し濃いものを服用。また、大酒をしたときにも服用すれば症状が軽くなる。焙じて保存しておくと飲みやすく、又、味もよく効き目もよい。
胃がん、食道がん:蕃杏90g、ヒシの実(果実)120g、よくいにん30g、決明子12gを混ぜて煎剤として用いる。
採取時期と調整法・成分:
採集と調整 10月頃、果実が熟して茶褐色となり、葉が黄色になるころ、全草を抜いて天日でよく乾燥させる。 乾燥後には、打ちたたくと、種子を容易に集めることができ、集めた種子は、さらによく天日で乾燥します。乾燥が不十分であれば保存中に、かびが発生する場合がある。 これを生薬で決明子という。

成分:
アントラキノン誘導体(クリソファノール)、フスチオン、オブツシフェリン

52 ハブソウ(はぶそう、望江南、ぼうこうなん)
薬効と用い方:
ハブソウの名前の由来は、ハブとは蝮(まむし)など毒蛇の意味で、マムシに咬まれたときにハブソウの葉を揉んで傷口にその汁をすりこむと、良くなるということから、ハブソウという名前がついた。

薬効・用い方:
健胃や緩下、利尿に、1日量10gを適量の水で煎じて、お茶のように飲む。 また、葉も煎じて、お茶がわりに飲む。毒虫などの虫刺されには、生の葉を揉んで、汁に患部に塗布する。
エビスグサの種子を乾燥したものを決明子といい、それを、ハブ茶として市販されているために、混同されやすいようです。
採取時期と調整法・成分:
採集と調整:
10月ころに、種子を採取して、日干しにして乾燥させる。 これを生薬で、望江南という。 葉は夏に採取して日干しにして乾燥させる。

成分:
アントラキノン誘導体
53 ゲンノショウコ(げんのしょうこ、現の証拠)

薬効・用い方:
ゲンノショウコは飲みすぎても便秘・下痢などの副作用がなく、優れた健胃整腸剤といえる。下痢、慢性の胃腸病、便秘に効き目があり、煎じる場合は、時間をかけて十分煎じる。下痢止めに1日量20gに、水0.5リットルを加えて、煎じながら約半量まで煮詰めたものをこして、温かくし、適宜2回に分けて服用する。胃腸の弱い人は、お茶代わりに飲んでもよく、利尿の目的で使用するときは、10〜15gを1日量として、0.5リットルの水を加えて、5〜10分煎じ、3回に分けて食間に服用する。高血圧予防にはゲンノショウコ10g、ドクダミ10g、決明子を少し炒ったもの5gを土瓶などで煎じて、お茶代わりに飲むとよく効くとされる。 しぶり腹、冷え性、婦人の血の道にはゲンノショウコ風呂(ゲンノショウコ100gとヨモギ100g)を用いる。中国のゲンノショウコの仲間である老鶴草(ろうかくそう)は、全草を筋骨増強、リューマチ、解熱、はれものに煎じて用いる。
その他 ゲンノショウコの名前の由来:「現に良く効く証拠」に由来する。 古くから夏の土用の丑(うし)の日ころになると薬草採りが行われた。地上部を薬草に用いる場合には、最も成分が多く含まれて勢いのよい、植物自体の全盛期が基本的な考え方になる。
採集と調整 :
分布生育場所:日本全土の山野、道端に普通に見られる多年草。
見分け方・特徴:ゲンノショウコは、茎の大部分は地をはい、草全体に下向きの毛が生えています。葉は長柄があり対生、形は掌状に3〜5深裂、巾3〜7センチ程です。裂片は先の方で3裂し、形は倒卵形をしている。 葉縁は鋸歯状、葉質は柔らかです。 花は夏から秋にかけて、枝先および葉の脇より長い花軸を出して2〜3個つける。色は白から赤色と一様ではない。花は5弁で赤い筋があり、がく片5、雄しべ10です。 北日本のゲンノショウコの花は、白色花が多いようです。
採集と調整:夏の開花期(7〜8月頃)に全草を抜き取り、根を除いた地上部を天日で乾燥させます。道端での採取の場合は、泥をよく洗い落とす必要があります。 ゲンノショウコの若い時の葉は、キンポウゲ類やトリカブトの有毒植物に非常によく似ているので要注意。夏の開花期に採取すると花で確認ができます。 ゲンノショウコは、センブリ、ドクダミなどとともに日本の民間薬の代表的なものです。

薬効成分:タンニン
54 ユキノシタ(ゆきのした、虎耳草、こじそう)

薬効と用い方:
小児のひきつけ:
ユキノシタの新鮮な葉を水洗いし、食塩を少しふりかけてもみ、もみ汁を口に含ませる。 この葉の汁は、うるしでかぶれたとき、患部につければ効き目がある。
耳のただれ:
新鮮な葉からしぼった汁を筆につけ、注意して患部に塗ると効き目がある。
はれもの、しもやけ、ひび:
新鮮な生の葉を水洗いして火にかざし、柔らかくして直接患部に貼ると自然に膿がでます。または、葉の黒焼きと、ゴマ油を混ぜて塗布。
心臓病、肝臓病:
軽いむくみのあるときは、乾燥した葉・虎耳草を10gを1日量として、0.4リットルの水を加えて、煎じながら約半量まで煮詰めたものをこして、食前か食間に1日3回服用。この虎耳草の煎じ汁は、痔の痛みに効果がある。煎じ汁を脱脂綿に浸して、患部を軽くなでるように洗うと痛みが和らぎます。
愛媛県大洲市の大洲城の日当たりの悪い石垣の下に咲いてました。葉っぱ上の方にはなく、地面すれすれに葉っぱが生えてました。草丈43cm、花の長径 13mm、短径 5mm(2007.05.11撮影)。
採取時期と調整法・成分:
採集と調整 :
5〜7月の花期に葉をとって陰干しにして乾燥させる。民間薬としての利用が大部分ですが、生薬では虎耳草という。 ユキノシタの生の葉は必要に応じて、いつでも採取します。
ユキノシタの葉は、一年中いつでも採れるので山菜には便利です。摘み取ったユキノシタの葉は、塩でゆでて水にさらしてから、酢味噌和え、辛し和え、ゴマ和え、汁の実、煮物などにします。 また、生の葉は良く洗ってから水気をとって、薄めに衣を裏面だけにつけて、少し低温の油で揚げると非常に美味しいユキノシタの葉の天ぷらになります。

成分:arbutine, bergenin
55 ハラン(はらん)
薬効と用い方:
根茎を乾燥したものは、利尿、強心、去痰、強壮薬などに、適量を煎じて、服用する。民間では、利尿に、生(なま)の根茎を、1日量3〜5g、すり下ろして、布で濾した汁を3回に分けて服用する。
採取時期と調整法・成分:
採集と調整:
根茎を採取して、天日で乾燥させる。生の根茎は必要なとき採取します。


56 ネナシカズラ(ねなしかずら、菟糸子、としし)
薬効と用い方:
薬効・用い方:
滋養強壮、強精、遺精、夜尿症、淋病、膝や腰に冷え:
乾燥した種子(菟糸子(ととし))、茎を、8〜15gを水0.5リットルで煎じて、1日2〜3回に分けて服用。
あせも、にきび、そばかす、顔面白癬、面疔:
菟糸子(ととし)10gを水0.5リットルで煎じて、冷やしてから患部に塗布。 皮膚炎全般には、生の茎をしぼり、その汁を患部に塗布。
採取時期と調整法・成分:
採集と調整 10月ころに、熟す前の果実を採取し陰干しにして乾燥させてから種子を取り出します。 これを生薬(しょうやく)で、菟糸子(ととし)といいます。 秋に、茎を採取して陰干しします、または随時採取します。

成分:
種子は、樹脂配糖体のジベレリン、ステロール類のコレステロール、カンペステロール、β-シトステロール、ビタミンA様物質を含む。
57 ハマゴウ(はまごう、蔓荊子、まんけいし)
薬効と用い方:
蔓荊子は、漢方では滋養強壮、解熱、消炎などの目的で用いる。 かぜで熱があって、頭痛がするような場合には、蔓荊子1日量約10gを、水0.5リットルの水で半量程度に煎じて、かすを取り、3回食間に服用。 入浴剤としては、花期の茎葉を刈り取って、陰干しにして乾燥してから、適当に刻んで、300〜500gを布袋に入れて、鍋などで煮出してから、風呂にそのままいれる。 神経痛、腰痛、筋肉痛、肩こり、冷え性などの痛みを和らげる効果がある。
採取時期と調整法・成分:
採集と調整:
10月ころに、果実を採取して陰干しにして乾燥させる。 これを生薬で、蔓荊子という。 茎葉は、随時採取して陰干しして用います。 これを生薬で蔓荊葉という。

成分:
精油:α-pinene, camphene, diterpene alcohol、
フラボノール誘導体:vitexicarpin、
モノテルペン配糖体:agnuside
58 エンジュ(えんじゅ、槐花、かいか)
薬効と用い方:
おもに蕾「槐花」と果実「槐角」が用いられます。止血剤として、痔出血、子宮出血、腸出血、吐血、目の出血、鼻血などに、また、脳出血の予防にも槐花や槐角を用いる。 1回量として5〜10gに水0.2リットルを加えて煎じ、約半分の量にまで煮詰めて空腹時に服用します。また、痔の出血や痛み、かゆみには槐花や槐葉を粉末にしてつけるか、煎じ汁で洗う。歯ぐきの出血、口内の出血には槐花を炒って細かく砕き、粉末にしてこれを患部に擦り込む。
採取時期と調整法・成分:
採集と調整:
開花直前のエンジュの花のつぼみを採取して日干しにします。これを生薬の槐花または槐米(かいべい)といいます。また、葉を槐葉(かいよう)、果実を槐角(かいかく)、若い枝を槐枝(かいし)、根を槐根(かいこん)、幹および根からコルク層を取り除いた皮部を槐白皮(かいはくひ)、幹から出る樹脂を槐膠(かいこう)といいます。すべてが薬用になる。

成分:フラボノイド配糖体 (ルチン)
59 キハダ(きはだ、黄柏、おうはく)
薬効と用い方:
キハダの内皮を乾燥した黄柏の、黄色はアルカロイドの一種ベルベリンによるもの。 数十年まえに、キノホルムの薬害によるスモン病が問題になりましたが、その後、腸内の殺菌作用があり、下痢止めの効果のあるベルベリンがスモン病の患者に用いられるようになった。キハダのベルベリンの含有量は、寒い地方のキハダより、暖かい地方のキハダの方が多く、最もベルベリンの含有量の多いキハダは、タイワンキハダになです。 黄柏はすぐれた苦味健胃整腸剤として唾液、胃液、すい臓、胆汁の分泌を促進して、食欲を高め、消化を助けて腸内殺菌効果を表す。また、外用消炎薬としても用いる。 健胃、下痢止めには煎液は苦味が強いので、一般に粉末にして用います。黄柏の粉末を1回1g、1日3回食後に服用。打撲傷には、黄柏の粉末に食酢を加えて、パスタ状によく練り、患部に直接塗ってガーゼを当てて乾いたら新しく取り替える。
採取時期と調整法・成分:
採集と調整:
最も地上部の生育が盛んな梅雨期に樹皮をはぐ。根から水分を吸い、枝から葉部に多量に水が送られる時期は、コルクと内皮もはがれやすいので、この時期が採取には最適です。 コルク層を取り除いた内皮は日干しにして乾燥させます。 これを生薬で黄柏という。この時期を逸して、秋から初春にかけての活動の停止時期はコルクと内皮がはがれなくなり、コルク層を取り除くことが非常に難しい。。

成分:
イソキノリンアルカロイド(ベルベリンを含む)、セスキテルペンラクトン、ステロールを含み、アルカロイドの作用により抗菌作用を発揮する。
60 ヤマモモ(やまもも、楊梅皮、ようばいひ)
薬効と用い方:
楊梅(ようばい)は、健胃、整腸や唾液の分泌を促進する作用や消化を助ける作用がある。生食しますが、腐りやすく、塩づけやヤマモモ酒にする。 楊梅皮(ようばいひ)は、下痢止めなどに1回3gを、水0.2リットルで、半量まで煎じて服用。また、扁桃腺、口内炎や口内のただれには、この煎液でうがいする。打撲傷、捻挫には楊梅皮末を卵白や酢で練って、患部に塗布する。 しっしん、かぶれなどに上記の煎液を冷やして塗布。
採取時期と調整法・成分:
採集と調整:
夏の土用のころに果実に採取して、樹皮をはいで天日で乾燥させます。 これを生薬で、楊梅皮という。 また、夏に採取した熟した果実を、楊梅という。

成分:flavonoid、tannin